玄関先で見かけた細長い生き物。
「これはヤモリ?イモリ?何?」動きが素早く、すぐにどこかに行ってしまったので、特徴を覚える間もありませんでした。
ですが、よくよく考えてみたら違いを明確に知らないことに気づいたので、くわしく調べてみることにしました。
ヤモリとイモリの違いは何?
ヤモリはトカゲと同じ爬虫類です。
そしてイモリは両生類。
カエルと同じです。
なので、ヤモリは肺で呼吸をし、イモリは皮膚呼吸をします。
皮膚呼吸のイモリは乾燥に弱いので、生息している環境は水辺などが中心です。
また、イモリはテトロドトキシンという毒をもっています。
そのサインとして、イモリのお腹は赤くなっています。
一方のヤモリには毒などはなく、お腹も赤くありません。
そして、行動する時間も違います。
ヤモリは夜行性ですが、イモリはとくに活発に動く時間帯が決まってはいないようです。
さらに足の指の数にも違いが。
ヤモリは前も後ろも指は5本ですが、イモリは前足指が4本、後ろ足指が5本です。足の指の数の違いを知っていれば、外見で見分けがつきますね。
ヤモリの足裏はすごい
イモリの足裏には吸盤があり、その吸盤をつかって壁などを登ります。
ヤモリも、家の窓や壁、天井を平気で登っていきますが、足の裏に吸盤はありません。
顕微鏡でしか見られない多数の細かな毛が生えているだけなのです。
ですが、この毛、角度によって吸着力が強くなったり弱くなったりするのだそうです。
吸盤をもたないヤモリが、どうしてツルツルの窓を登れるのか、詳しく解明されたのが2000年頃だといいます。
そして現在では、ヤモリの足裏を参考にした「ヤモリテープ」が開発され、実用化されています。
とても強い接着力なのに、はがすのは簡単で、何度も使えるのが特徴です。
まとめ
ヤモリとイモリの違いがいろいろあることがわかりました。指の数が違うことも驚きでしたが、生息している環境が違うことも覚えておきたいポイントです。イモリは水辺にいますが、ヤモリは家の周りなどの虫をエサにしています。同じく家の周辺に生息してヤモリに容姿が似ているトカゲ(カナヘビ)がいますが、足の指の形が違います。指の先に丸みがあるのがヤモリです。